外車の下取りは安いという話を聞きますが、本当に安いのでしょうか?
結論、外車といってもケースバイケースで、国産車に比べて常に安いわけではありません。
市場の需要が弱い車種は下取りが安くなりますが、需要が強い車種は安くなりません。
では、何が安くなりやすい要素なのか?
4つに分けて解説します。
外車市場は国産車に比べてニッチ
メルセデス・ベンツ、BMW、ポルシェ・・・
こういった輸入ブランドの知名度は日本でもかなり高いです。
トヨタと同様に、日本でもかなり有名になっていて、その名を知らない日本人はほとんどいないですよね。
でも、実際に乗っている人がそこまで多いかというと、そういう訳ではありません。
国産車に乗っているドライバーの割合の方が圧倒的に多いです。
東京だと外車はよく見かけますが、地方に行くほど国産車の割合が増えていきます。
トラック、スポーツカー、クラシックカーなど、こういったジャンルの車と同様で、買う人は何かこだわりがあって、こういう車を選びますので、普通の中古車屋にはあまり行きません。
専門店のような店舗に集まりやすいので、ニッチな車はこういう専門業者の方が高く買取してもらえる可能性が高いです。
外車は顧客を選ぶ傾向がある
国産車の場合は、どんな車種でも、業者にとっては売りやすい車です。
プリウスを買いに行ったけど、アルファードに目移りしたり、他の車に興味が移る事もあります。
あまり車種を決めずに買いに来るお客さんは結構います。
でも、外車の場合、メーカーや車種を決めているケースが多いです。
BMWの3シリーズがほしい、マスタングがほしい、アルファロメオがほしいとか、そんな感じです。
プリウスを買いに来た人がベンツを買う事はあまり無いですし、ハマーを買いに来た人が、プジョーを買うかというとほとんどあり得ません。
外車の場合、ニーズがある程度はっきりしているため、下取りでは対応しにくいケースが多いです。
そのメーカーやジャンルの扱いに慣れた業者じゃないと、買取した車を売り切る事が難しくなりますので、下取りだと価格は安くなります。
車の購入費用や維持費が高い
ほとんどの家庭では、車は便利で低コストに使えるものが人気です。
国産車には、そういった優秀なファミリーカーがたくさんあります。
そのため、基本的に外車を選ぶ必要は無いわけです。
輸入車は、国産車に比べて、車の販売価格が高いです。
BMW・ベンツ・AUDI・フォルクスワーゲンなど、フェリーで車を輸送したり、日本の仕様に適合されるように作る必要があります。
それ以外にも、日本仕様は少し豪華な味付けがされています。
タイヤのサイズは大きく、本国のベーシックグレードよりも上のグレードしか輸入されていません。
日本のマーケットは、質素なヨーロッパとは違うのでしょう。
そのため、車の価格は高めになっています。
「かっこいいから」「オシャレだから」「上質だから」
外車を購入する人は、こういった実用性以外の部分に魅力を感じている人がターゲットになります。
高くてもお金を出す人ですね。
また、同じ車格の車でも、外車は国産車よりも修理費やメンテナンスにお金がかかります。
消耗品交換、パーツ交換などをディーラーでやってもらうと、1.5倍〜2倍くらいのコストがかかります。
同じような車で比べた場合、国産車の方がだいぶ安くなります。
ほとんどの輸入車は、部品を本国から輸入しています。
時間とコストをかけている分、メンテナンス代も高くなってしまいます。
維持費が安い国産車が買えるのに、高い外車を買うファミリーは少ないです。
すぐ売れる国産車に比べて、外車は販売期間が長くなってしまう可能性があります。
業者としては、すぐ売れる車の方が扱いやすいです。
外車はサポート店舗が少ない
外車のディーラーは国産車よりも店舗が少ないです。
VWやベンツなど、ドイツ車のディーラーは比較的多いですが、アメ車やイタ車になるとだいぶ減り、それよりもっと少ないディーラーも多いです。
調子悪いからチェックしてもらおうと思っても、住んでいる近くにはないから不便。
こういうケースがあります。
都心はどこにでもありますが、地方の田舎になると、輸入車ディーラーはかなり少なくなります。
国産車の場合、店舗はかなりの数があります。
どこに住んでいても、比較的広い範囲をカバー出来ています。
メーカーや車種によってはかなり安い
販売と買取の差はメーカーによってかなり違います。
例えば、アウディやベンツなど、定番的な人気の車は、下取り価格が特に安いわけではありません。
フェラーリやランボルギーニも中古車市場が高いままですよね。
でも、アルファロメオやローバーなど、少し定番から外れたニッチな車種は下取りがかなり落ちます。
買って3年で半額になるケースがよくあります。
ただ、100台限定車など、需要が少ないけど、車の台数が少なすぎるものは、下取り査定が高くなる事もあります。
なぜこうなってしまうのか?
新車販売台数が多くても中古車はさほど売れない、「需要<供給」になっている車種は安くなってしまいます。
外車の場合、実用性以外の理由が無いと普通の人は買わないので、中古車市場で弱い車は下取りも弱くなります。
外車はディーラーの下取りでは対応しにくい事がある
もし、車種に合った中古車販売店も運営しているディーラーだと、高く下取りしてくれる可能性があります。
例えば、AUDIの中古車を販売している店舗がある場合、下取りした車がAUDIだと売りやすいですよね?
直接店頭で販売出来るので、オークションのような中間コストがかからず、直接顧客に販売が出来ます。
そうなると、下取り査定を高くする余裕が生まれます。
ただ、それ以外のメーカーの場合は店頭販売が厳しく、オークションに頼る傾向があります。
その場合は高く販売する事が難しいため、下取り価格はどうしても安くなってしまいます。
売りやすい国産車に比べて、売り手を選ぶ外車は下取りに向かない傾向があります。
まとめ
外車の下取りは、国産車よりも安くなりやすいのは仕方がありません。
高いから→買う人が少ないから→売れにくいから→下取りを安めに・・・
こんな流れが多いため、普通のディーラーでは外車の下取りが安くなりやすいです。
同一メーカーの場合は国産車と変わらない価格になる事もありますが、高く売りたい場合は中古車専門店の利用を考えたほうがいいと思います。
中古車専門店の中には外車の取り扱いが得意な業者はたくさんいます。
そういった業者の査定を受けられると、国産車に負けず、外車でも高く売る事が出来ます。
BMWを中古車専門店で売却した時の内容は下記のページに掲載してありますので、興味ある方は見てみてください。