車のローンを考える男性

ローン中の車だけど売却したくなった。
そんな時、車を売る事は出来るのか?

このページでは現実的な3つの方法を紹介します。

下取りや買取する時にローンが残っていても大丈夫?

ケースバイケースではありますが、ローン中の車でも売却する手段はあります。

でも、ローンがあるという事は、車の所有権はローン会社という事になります。
他人が所有する車を売ってしまう事になりますので、許可なく売るのはNGです。

ただ、ローンの残債を処理する方法は色々ありますので、きちんと手順を踏めば車を売る事が出来ます。
ここで紹介する4つの方法を知っておけば、色々な場面で使えると思います。

*改造費用(パーツ代や工賃など)のローンの場合は所有権が絡まないので問題ありません。このページのローンは車両本体に関するものです。

①下取りや買取の前に現在払っているローンを完済する

これが一番自然でスムーズに進められる方法です。
ローンを完済すると、所有権の変更が出来ますので、所有者はローン会社でなく自分になります。
自分の所有物を売るのであれば何も問題ありません。

ただ、車の買い替えを考えている場合、ローンを完済した事で、新しい車の購入資金がだいぶ少なくなってしまうかもしれません。
その場合は、新しい車を購入する時にローンを利用します。
以前あったローンを完済して借り入れが無くなりますので、与信枠が大きくなって新しい車のローンは組みやすくなります。

②現在払っているローンの残債を販売店に立て替えてもらう

今までの残債を販売店に立て替えてもらって精算し、その金額を新しい車に上乗せして車を購入します。
こんな方法でやってくれる販売店があります。

今まで払っていたローンは完済して、販売店側で新しいローンに一本化されますので、とてもわかりやすいです。
「残っていたローンの金額+新車のローン金額=新しく組むローン金額」となります。
ただ、業者は残債の処理をしなければならない分手間はかかりますので、ある程度手数料はかかるかもしれません。

とても便利ではありますが、新しく組むローンの金額は大きくなりますので、前の車は早めに売ってしまったほうがいいと思います。

また、なるべくなら自分でローン残金を払って、所有権解除をしておいた方がいいかもしれません。
業者は手数料をかけずにやってくれると言っていても、実際は査定から少し削ったり、値引きを控えめにしたり、どこかで調整する可能性もあります。
プロにしてもらう事が多いほど手数料は多くなるものです。

③ローンの残債を下取り価格から差し引いてもらう

今乗っている車の下取り価格が出たら、今まで組んでいたローンの残債から下取り価格を差し引いてもらいます。
「下取り査定の価格>ローン残債」になればそのまま新車の値引きになって、「ローン残債>下取り価格」になれば新車の販売価格に上乗せされます。
基本的に相殺されますので、お金のやり取りがシンプルになるところはメリットです。

②よりもシンプルで、販売店にとっては手続きもしやすいと思います。
新車販売サービスの一環としてやりやすく、やってくれる業者も多いと思います。

④今までの車のローンはそのままに新しい車をローンで買う

今まで乗っていた車のローンはそのままにして、新しい車を別のローンで購入します。
下取りが利用しにくく、代車を貸してもらえなさそうな時に有効です。
新しい車が納車された後に、前の車は中古車業者の買取に出します。

その時に大事なのは、前もって査定を受けておく事です。
車の買取価格がローンよりも安ければ、残債を支払うことが難しいかもしれません。
残債を支払えなければ、車の所有者はローン会社です。
そうなると車を売れなくなってしまいますので、先に車の査定を受けておき、買取価格がわかってから新車を購入した方が安全です。

金銭的にはどの方法が一番お得?

お金を受け取る方法を競う男女

業者に依頼する事が多いほどお金はかかりますので、自分で出来る事は自分でやるのが一番安く済みます。
①のように、ローン中の車であれば、ローン残債を支払って、車を自分の名義に変更しておく。
これだけでも、車を買い替える時の取引は簡単に進むようになります。

また、ローンには金利がかかりますので、なるべく借り入れの額は少ないほうが、支払いは安く済みます。
払えるものは払ってしまって、なるべく少ない金額で、低い金利でローンを組む。
現金を上手に使う事で、車の買い替えの負担が少なくなります。

上記の方法の中だと、この順番に支払が少なくて済みます。

  • ①現在払っているローンを完済する
  • ④今までの車のローンはそのままに新しい車をローンで買う
  • ③ローンの残債を下取り価格から差し引いてもらう
  • ②現在払っているローンの残債を販売店に立て替えてもらう

ケースバイケースなところもありますが、大体こんな結果になります。

①は現金を最大限使ってローンを組む金額を抑えるので、金利負担が一番すくなくなります。
④は今まで組んでいたローンが先に終わるので、その分金利の負担が少なくて済みます。
③と④はローンの残債は新車の価格に上乗せされますので、全体的にローンを組む金額が増えます。

何を重視するかによりますが、金銭的な負担を減らすためには、なるべく少ない金額のローンで済ませて、なるべく低い金利でローンを組むようにする事が大事です。