スクラップ寸前の車

下取りに出した車がオークションでも売れないようなクオリティーだった場合、ディーラーによって廃車にされる事もあります。
廃車になった場合は、通常の下取りと違い、手続きの内容が変わります。
下取りは主に買取と同じで、廃車の場合は抹消手続きになります。

とはいえ、ディーラーは下取りに出した車を廃車にするなら費用がかかるはず。
それなのに追加費用を請求されなかったり、下取りしてもらえたり、新車価格から値引きしてもらえる事はあります。

なぜそんな事が可能なのか?

実は廃車にするという条件で還付されるお金があるからです。

ディーラーの廃車下取り相場と還付金

ディーラーに廃車同然の車を下取りしてもらう場合、実際に下取り価格はいくらくらいなのか?
大体の相場ですが、0円〜数万円程度が多いようです。
廃車にする場合は費用がかかるはずですが、大体は下取りしてもらえます。
なぜなら、還付金や新車販売を考えて下取り価格を決めているからです。

■還付されるお金
  • リサイクル料
  • 税金

車を購入した際に預けたリサイクル料は、廃車にする事で戻ってきます。
また自動車税や重量税、自賠責保険に関しては残り期間を月割計算し、それに応じた金額が戻ってくる事になります。

*自賠責保険の還付は廃車の証明が必要です。
*リサイクル料金と自動車重量税は、廃車にした場合のみ、戻ってきます。

排気量や更新までの残存期間によって違いはありますが、平均的に4,5万円は戻ってくると考えて間違いありません。
ディーラーはそういった部分も計算に入れて、新車価格や下取り価格を決定しています。

車検切れの車や不動車だったとしても、同様の還付を受ける事が出来ます。

古い車だと下取りしてもらえる?

古い車を下取りに出した場合、

「この車の下取りは難しいですね」
「下取り価格が0円であれば引き取ります」
「廃車費用を払っていただければ廃車手続きをします」

ディーラーにこう言われてしまう事もあります。
下取り価格が0円だと悲しいですが、廃車費用までかかるとなるとエー!?ってなります。
でも、「古い車だしどうせ売れないだろうし、手続きしてくれるなら楽だしお願いしよう」と考えてしまう人は多いようです。

実際、下取りにもならず、本当に廃車費用まで払わなければいけないのか?

ディーラーにもよりますが、大体は無料か数万円程度の下取り価格まで交渉出来ます。
ディーラーとしては新車を販売したいので、値引きが厳しくても、下取り価格なら上げやすい事もあります。
還付金・新車価格・下取り価格を総合的に考えるとお互いにメリットになる落ちどころはありますので、弱気にならずに価格交渉をしてみる価値はあると思います

不動車の下取りでレッカー代まで請求されてしまうケース

例えば下取り車が不動車だった場合、その車をディーラーまで乗って行く事は出来ません。
そうなると、レッカー車を利用してディーラーまで車を移動してもらわなければなりません。
この時にレッカー費用が発生してしまいます。
ディーラーの対応によると思いますが、下取り0円ところではなく、逆に費用が発生してしまうかもしれません。

ほかにも、こちらが何も言わないと、還付金に関してはスルーして話を進める営業マンもいるようです。
車の売買に関しては、こちら側は素人です。
その場で上手に進められると、何が本当なのかわからずに、言われるがままに進んでしまうでしょう。

「廃車扱いなので0円で引き取りますね」
「不動車だとレッカー代がかかります」

こう言われても、はいわかりましたと素直に応じてしまっては、損するケースもあります。
廃車同然の古い車だったとしても、下取り査定の時には、還付金がある事を頭に入れて、自分のためにも交渉した方がいいと思います