車を査定に出す時、ふと気になるのが「傷」や「へこみ」。
下取りや買取査定の時に、この傷や凹みはどのくらい影響があるのか?
なるべく高く売るためにはどうしたらいいのか?
自分に合った対処法を見つけるための参考にしてください。
業者が査定でチェックする場所
下取り査定の時に、査定士は下記の部分の傷やへこみを細かくチェックします。
- ボディ全体
- フロントバンパー
- サイドスカート
- リアスポイラー
- ボンネットのエンジン付近とパーツの取り付け部分
- トランクの中全体
- ドアと可動部分
- ドアノブ周辺の動作と傷
- ヘッドライトの点灯
- テールランプの点灯
- ガラスの傷(フロント・サイド・リア)
- ホイールの種類や傷など
- 車内の臭いや傷など
見た感じ、全ての場所という感じがしますね。
見える部分の傷やへこみは車を買う人も気にする部分なので、査定に影響があります。
逆に、車の下など、見えない傷やへこみについては、運転に影響がなければあまり問題ありません。
車の傷やへこみは査定価格にどう響く?
キズやへこみは、下取りに影響があるものと、あまり関係ないものがあります。
ただ、査定する業者によってケースバイケースの部分もありますので、100%きっちり分ける事は出来ません。
そのため、ダメージの例と、下取りに対する影響の強さをまとめます。
- フロントバンパー下部の擦り傷
- 自然についた小傷や軽いへこみ
- 洗車による小傷
- 塗装がはげてしまった
- ヘッドライトの傷や割れ
- 補修で修理出来ないもの
- ボディに穴が空いた
- ガラスの飛び石による傷
査定への影響の強さ
傷の種類や場所によって、査定への影響が大きく変わります。
傷だけ部分的に見ると、どんな影響があるのかわかりにくいですが、基本的には下記を複合的に考えるとわかりやすくなります。
影響大 | 影響小 |
傷が深い | 傷が浅い |
傷が大きい | 傷が小さい |
交換しにくい部品のへこみ | 交換しやすい部品のへこみ |
ひと目でわかる | ぱっと見わかりにくい |
交換が必要なへこみ | 板金で直せるへこみ |
塗装をし直す必要がある傷 | ワックスで消えてしまう傷 |
(組み合わせの例)
「傷が深くて大きい」ほどマイナス査定になりますし、「ぱっと見わかりにくくてワックスで消えてしまう傷」は査定にほとんど影響がありません。
重い症状が重なるほど、査定への影響は大きくなります。
「直せる傷はマイナスになりにくく、交換が必要なものはマイナスになりやすい」と考えておくとわかりやすいと思います。
傷やへこみはどう対処したらいいのか?
- 傷やへこみの対処法
- 業者に修理を依頼する
- 自分で直してしまう
主に2つの方法があります。
① 業者に依頼する
板金塗装をしている自動車修理工場などに依頼をして、傷やへこみを直してもらう事が出来ます。
大きく割れてしまったり、部品交換が必要ない場合は、大体のものは目立たなくしてくれます。
- 塗装が剥げてしまった
- バンパーが凹んでしまった
- 大きめの傷を目立たなくしたい
こんな場合は、依頼する事で、それなりに目立たなくなります。
ただ、修理の費用は、大体数万円単位でかかります。
今後車に乗っていくならいいのですが、手放す車にはもったいないコストです。
修理したとしても、負担した金額分の下取り価格が上がるわけではありませんので、基本的に必要ありません。
② 自分で直す
「小傷や軽いへこみ」は、カー用品店のグッズを使って、自分で直す事も出来ます。
■キズ消しペン
ペンでなぞると傷が目立たなくなるペンです。
中には液体が入っていて、傷の箇所に塗ると、硬化して傷が見えなくなるようです。
ただ、私がやってみた感じ、今までうまくいった事はありません。
ペンでなぞった部分に跡がついてしまって、前よりも目立つようになってしまいました・・・
製品によって性能は違うと思いますが、ややリスクがある対処法です。
■剥げた塗装を目立たなくするペン
車の塗装が剥げて、鉄の部分が表に出てしまった場合に使うペンです。
ボディと似た色のペンでなぞると、同じような色になるので、傷がわかりにくくなります。
ただ、綺麗に仕上げるためには、塗るだけだと厳しい感じがします。
傷を滑らかにしたり、仕上げをしないと、そこまで綺麗になりません。
簡単に綺麗にとはいきませんでした。
■補修用パテ
傷のえぐれた部分をパテで埋めて、傷を消す事が出来ます。
簡単な補修キットとして、チューブ状になったものを使います。
パテで平らにしたあと、塗装をする必要があります。
作業には少し慣れが必要かもしれません。
■ワックス
研磨剤が入ったワックスで車を磨きます。
洗車の後にワックスがけをすると、車の小傷が消えて、ボディがピカピカになります。
これは特別な技術がいらないですし、やっておいたほうがいいのかなと思います。
見た目がよくなるという事は、査定時の印象が大きく変わるからです。
■結論
ワックスだけしておいた方がいいと思います。
業者いわく、見た目は大事との事でした。
他の方法については、難易度が高いですし、リスクのわりにはリターンが少ないので、あえてしなくてもよさそうです。
下取り価格が確定した後に擦ってしまったけど、どうしよう?
「ディーラーで査定してもらって、契約もした後に、乗っていた車をぶつけてしまった・・・」
こんな場合はどうしたらいいのか?
上記で説明したように、傷やへこみに対して有効な手段は限られています。
もう査定が終わった後なので、素直にぶつけてしまった事を伝えた方がいいと思います。
傷やへこみの具合によりますが、大破していなければ下取りが取り消しになる事は少ないようです。
多少の擦り傷なら、見逃してくれるケースもあります。
業者によって対応は違いますが、なるべく早めに連絡をした方が、先方に余計な迷惑をかけずに済みます。
キズやへこみがひどい車の場合はどうすべき?
ボコボコの状態の車を下取りに出す場合はどうなるのか?
こういった車は、あまり下取りには向いていません。
下取りは引き算査定が基本なので、普通の状態で満点です。
そのため、見た目がよくない車の場合、下取りだと安くなってしまう事が多いです。
でも、修理をした方がいいのかというと、そんな事はありません。
ほとんどのケースでは、「修理費>下取り価格アップ」です。
もし車を高く売りたい場合は、中古車専門店、中古車買取専門店などに売却した方がお得です。
ボロボロの車でも、解体屋みたいなところだと、部品で価値を見てくれたりしますし、補修に強い業者なら、自社でさくっと直せますので、あまり減額にならなかったりします。
中古車専門店には色々なタイプの会社がありますので、相性が合う業者だと、高く買ってくれる事もあります。
「あまり綺麗じゃない、普通に考えたらこれ売れるのかな?」というレベルの車は、たくさんの買取業者に査定してもらってみてください。
思ったよりも良い価格で売れる事は多いです。
まとめ
- 見た目が大事
- 簡単に直せる傷は対処する
- お金がかかる修理はしない
傷やへこみについて詳しく解説してきました。
シンプルにまとめると、上記の3点がポイントです。
傷やへこみを発見したからといって、自分でした方がいい事はそれほどありません。
さほど気にせず、洗車と掃除をメインに考えておいたほうがいいかと思います。