車の事を聞いている人物

年式が古くなるほど、使用年数が多いほど、車を売る時の査定は安くなります。
それでは、どのようなタイミングで、どういう風に安くなっていくのか?
そのあたりをまとめます。

年式と買取価格の関係

年数を記録する車のメーター

中古車ショップに車の買取査定をしてもらうと、経過年数が多い、古い年式の車ほど、査定の値段が安くなってきます。
これは、部品の経年劣化だけではなく、旧モデルになる事も影響しています。

それでは、年式がどうなっていくと、車の買取価格はどう変わっていくのか?
多くの車に当てはまる、年式ごとの大体の特徴をまとめます。

新しい年式と最終年式

新車は購入した直後に大きく値が下がります。

例えば200万円で新車を購入したとしましょう。
納車されて、そのまま買取業者の元に向かって売却したとしても、200万円をはるかに下回る金額でしか買取ってもらえません。
車種によりますが、大体3割〜5割くらい安いのが買取相場です。
新車同然の状態だったとしても、過去に1人オーナーが存在したというだけで中古車になり、車の価値は大きく下がります。

新車で購入してすぐに売却した場合はロスが大きいですが、乗り続けるのであればパフォーマンスはよくなります。
車が新しいので故障は少なく、メーカーの保証もありますので、安心して乗る事が出来ます。

自動車は年式が新しいほど市場の相場が高いです。
年式が新しい車は、ボディや内装のデザインが先進的で状態も綺麗ですし、設備も最新のものが装備されています。
広告宣伝もされていて、多くの人がニューモデルをほしいと思っていますので、中古車ショップでは高く売れますし、短期間で売れています。
そのため、ほとんどの業者が買取したいと考えているので、買取査定額も高めの傾向があります。
最新の年式は人気がとても高いです。

3年落ち〜5年落ち

最新の年式から3年落ちになるまで、やや早いペースで買取相場が下がっていきます。
そして、3年〜5年落ちになる間は、少しペースが落てきて、やや安定した相場になります。
この3年〜5年落ちくらいは、中古車市場ではとても人気があります。

このくらい年数が経過すると、新車より3割〜5割くらい安く買えるのに、新しい車に乗る事が出来ます。
家計から考えても大きな節約になりますし、それなりに新しい車なので乗っていて満足度も高いです。

あと、会社にとっても税務上の都合がよくなります。
新車だと減価償却できる年数は多くなりますが、中古車だと短期間で経費計上する事が出来ます。

最新の年式だと手放す人は少ないですが、3年、4年、5年と乗ると、買い替えをする人はかなり増えます。
中古車市場としても3年〜5年落ちの年式は規模が大きく、価格も高めなので、中古車業者はとても積極的です。

7年落ち〜9年落ち

中古車市場でも5年は区切りの年になります。
穏やかだった相場は、6年目からまた下がっていきます。
7年、8年、9年と、年数が進むほど毎年下がっていきます。

このくらいの年数になると、モデルは古くなり、消耗品以外のパーツが傷んでくるため、修理費が大きくなりがちです。
購入する人も、良いコンディションの車を希望していますので、メンテナンスがあまりされていない車はガタが出始める頃です。

コンディションがあまり良くない車は価値が下がりやすい時期です。

10年落ち〜

10年落ちというと、だいぶ古い車というイメージがあると思います。
多くの人は、10年も経った車は価値がないと思っていますので、廃車にする方も多いです。
10年落ち、10万キロなど、10という数字は中古車市場でも大きな区切りになっています。

ただ、今の車はよく出来ているため、10年前の車でも全く問題なく乗る事が出来ます。
平成に入ってから、車の完成度はかなり高くなりましたので、永く乗ろうと思えば乗っていける車だと思います。

中古車市場の相場はだいぶ安めになっていますが、ある程度損ねになっている事も多いです。
そのため、古くても10万〜20万くらいの買取価格は期待してもいいと思います。
過去に色々な車を中古車買取店で売ってきましたが、売れなかった車は1台もありません。

モデルやグレードと買取価格の関係

色々なモデルの車
先ほどは車の年数によって、買取価格がどう変わっていくのかまとめました。
ただ、全ての車がこの通りになるわけではなく、人気車か不人気車によって、相場の傾向はかなり変わります。
3年落ちでほとんど買取価格の相場が0円になる車もあれば、10年落ちでも数十万円で売れるような車もあります。

そんな、モデルやグレードが、買取相場に及ぼす主な要因を2点解説します。
先ほどの年数とモデルの関係を照らし合わせると、おおよその買取価格の推移が予想出来るようになります。

最終年式が強い車種はある

1つのモデルの販売期間が長い車種は、大体5年〜7年に1回くらい、フルモデルチェンジを行います。
スカイラインとかフォルクスワーゲンゴルフなどはモデルサイクルが長いです。

そういう車は、毎年小規模なマイナーチェンジを行っていますので、前年よりも色々な部分が改善されている事が多いです。
この積み重ねが大きく、同じモデルでも、出た当初と最終年式では、見た目や装備が同じでも、だいぶ違う完成度の車になっている事もあります。

例えば、BMWのM3、E46というタイプのM3はかなり人気があって、その最終年式はかなり高値で取引されています。
新車価格は大体800万円くらい、では中古車相場はどうなのか?

(出典:カーセンサー

10年以上前の車なのに450万円、諸費用を考えると500万超えてくるでしょう。
これより新しい年式になると、E92という次の新しいモデルに変わりますが、そちらの方が価格が安いです。

人気モデルになると、このように最終年式の価格が高い傾向にあります。
毎年色々な部分が改善されているため、年式が新しいものは熟成された、完成度の高い車になっています。
もう生産されていない車で、いまだにファンがいるモデルなので、ここ数年値下がりはしていませんし、逆に上昇傾向です。
人気で希少な車種は一般の相場と違った動きをしています。

フルモデルチェンジは相場が大きく変わる要因

普通車の場合、年数による買取価格の下落は当然ありますが、大きく下がるタイミングではモデルチェンジがあります。
多くの車は5年くらいに1回、外装も内装も全く違う、ニューモデルを発表しますよね?
新しいモデルが出てくると、今までのモデルは1世代前になります。
古いモデルになった途端に中古車市場が下がる傾向にあります。

新しい車はデザインが新鮮ですし、内装や設備は最新の技術を使っています。
やっぱり新しいものはいいなと思う人が圧倒的に多いです。
たまに、モデルチェンジしたら人気がなくて、前のモデルの方が人気になったという事もありますが、ほとんどはニューモデルに人気が集中します。

モデルチェンジに関しては、メーカーの公式サイトなどで事前に発表されます。
発表直後なら、そこまで値が下がらない事もありますね。

そんなフルモデルチェンジのタイミングはある程度予測がつきます。
例えば、ワゴンRは1998年、2003年、2008年、2012年にフルモデルチェンジしています。
大体5年周期なので、先の予想が出来ますよね。
そのタイミングを知っておけば、車を売却する時の役に立つでしょう。

まとめ

車の価格が変動する要因は基本的に上記が理由になりますが、基本的には1年経過する毎に値が下がるというより、年数と共に常に下がり続けている感じです。

場合によっては、1ヶ月前と現在では大きく相場価格が異なるという事もありますので、年式が古くなるほど不利になります。
そのため、買取業者が出した査定額には1週間とか2週間の有効期限があります。
それ以上長いと、相場が変わっているかもしれないからです。

年数が経過して、車の買取価格が上昇する事は、ほとんどのケースではありません。
車を売るタイミングや相場の予想が出来ない場合は、よほどの戦略がない限り、早めに売却するのが一番高く売れやすいです。